久しぶりに「アツくなって」読んでいます。「零戦 その誕生と栄光の記録 」。
本書は、「零戦」の設計者が書いたドキュメンタリーです。
# Kindle版は少しお値打ちになってます。
エンジニアやエンジニアを目指す方は、是非とも読んで欲しい。
ITという分野では、もう何十年も「新しいもの」を提供できていない日本。
現在のIT関連は、正に本書で描かれている戦闘機の開発時代そのものではないだろうか。
この時代の戦闘機も数年経てばもう古い存在になってしまったという。
なぜなら、あらゆる面での進歩が速く、また軍から出てくる新しい機体への要求は、
それまで世界にはない機体を次々と要求してきたからだ。
こういった無理難題を如何に乗り越えるか。
そして、その課題にどれくらい真摯に立ち向かえるか。
普通であれば「無理」といって止めてしまうだろう。
しかし著者は、「やってやろう!」と闘志を燃やしている。
それどころか、新たな課題や問題が見つかると、
ますます「なんとかしてやろう」と、必死になる。
この仕事に対する姿勢が美しい。
ここまで真摯にそして必死に取り組んだからこそ、「零戦」は世界にも類を見ないくらいとてもシンプルで美しく、加えて全てにおいて世界最高の性能を持ち合わせた機体になったんだと納得した。
エンジニアは、かくあるべきだと思う。