家でギターを「てろてろ」と弾いていると、家族によくこう言われます。
「いつも同じフレーズ・同じ曲ばかりでつまらない」
「いいんです!」それでも。
私は楽しいんですから。
大学受験浪人していた頃に、初めてギターを買いました。(勉強してください。)
その時のうれしさは、今でも覚えています。
中学時代に音楽にハマり、自分もギターを弾いてみたいと常々思っていたのですが、中学生~高校生の頃の私には、高価すぎて手が出ませんでした。
「小遣いを貯めればよかったんやないか?」と思われると思います。
しかし、私の家では「小遣い」という制度はなく、必要に応じて自己申告するという制度になっていました。その為、自分の自由になるお金というものを余り持っていませんでした。(かといって、不自由していたわけではありません。)
それなら、「欲しいと言えば良かったのでは?」という意見があると思います。
しかし、私は親に「おねだり」することができませんでした。反抗期というのもあったかもしれません。
だったら、「バイトすればよかったのでは?」という意見もあると思います。
それもできませんでした。
単純に校則でバイトが禁止されていて、「バイトはできないな」と思っていました。つまらないことで、親に迷惑をかけたくないという気持ちが強かったと思います。今だったら、全くそうは思わないません。むしろバイトします。(あっ、校則は守りましょう。)
その後、浪人した頃に思い切ってギターを買いました。
ギターを買って初めて練習したのが、X(X Japan) の メジャーデビューアルバム「BLUE BLOOD」に収録されている「Prologue (World Anthem)」です。(以前もこのブログで紹介しているアルバムで、自分でも「一体何回紹介するんだろう」と思ってしまいます。私が音楽にハマった原点です。)
とにかく大好きなXの曲を弾けるようになりたくて仕方がなかったのですが、Xの曲はテンポがとても速く、初心者がいきなり弾けるようなものではありませんでした。
しかし、自分より先にギターを始めていた親友が「Prologue (World Anthem)」を弾いているのを見て、「これなら弾けるようになるかもしれない」と思い、練習を始めました。
説明するまでもないかと思いますが、「Prologue (World Anthem)」はインストの曲で、オーケストラとギターのフレーズが非常に印象的で、「さあ、行くぞ!」という気持ちになれるカッコいい曲です。
2週間くらいひたすら「Prologue (World Anthem)」の「1フレーズ」ばかりを弾いていたら、なんとなくそれっぽい雰囲気で弾けるようになっていました。
1曲通して弾けるようになるのが1番嬉しいのですが、自分の大好きな曲の「1フレーズ」だけでも弾けるだけで、ものすごく嬉しいんです。気分は、もう我が師匠 「hide」 です。
その後、「1フレーズ程度だけなら弾ける曲」は増えて行き、以下のようなラインナップになっていました。
- 「Endless Rain」のギターソロのみ
- 「Rose of Pain」・「紅」のアルペジオの途中まで
- 「Week End」のソロ以外
- 「BLUE BLOOD」の歌に入るまで
- 「Celebration」のソロ以外をなんとなく
- 「20th Century Boy」(Xバージョン)のライブ盤の雰囲気
この「なんとなくだけど、少しでも弾けてうれしい」という気持ちは、いまだに変わりません。
恐らく、同じ曲・同じフレーズばかり弾いてしまうのは、このためです。
それでもいいんです。自分が楽しんでいるのですから。
ちなみに、
「忙しくてなかなか練習する時間がとれない」
というのは、ここだけの話、完全にただの言い訳です。