[書籍] 心がザワザワ・ゾクゾクする作品

高校生の頃からずっと気になっていた作品なのですが、文庫本の表紙のオドロオドロしさに、手に取るのをためらっていました。
しかし先日、Kindle版は無料で手に入るということを知って、早速読み始めました。
ドグラ・マグラ」。
どんどんこの作品の世界に引き込まれていっています。

夢野久作」は、この作品の構想・執筆に10年以上の歳月を書けたとのことですが、冒頭を読むだけで、その濃密な時間のかけ方が分かる気がします。
「なんなんだ、この話は?」という感じがずっと続きます。この感覚が、この作品へのめり込ませます。
仕事帰りの電車の中で読んでいて、降車駅を忘れてしまったほどです。

精神病患者(と思われる)が主人公の作品というのは、いろいろとあるかと思いますが、この作品が80年位前に発表されたものだと思うと、驚嘆せざる負えません。
まだ読み始めたところですが、非常に面白いです。
内容に隙がなく、綿密に構成され熟考された作品です。

未読の方は、この夏是非読んでみて下さい。
なんとなく、心がザワザワ・ゾクゾクしますよ。